ブックタイトル2020かごしま市民のひろば9月号
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2020かごしま市民のひろば9月号
動物ふぁいる No.55生き物ずかんかごしま水族館ニジギンポ【かごしま水族館?226-2233D223-7692】かごしまフォロワーかごフォロジャズピアニスト松本 圭けい使しさん【広報課?216-1133D216-1134】学芸員オススメ!No.69市立美術館の逸品木き村むら深たん元げん『富ふ嶽がく雲うん烟えん之の図ず』【市立美術館?224-3400D224-3409】編集サポーターがゆく八重山自然遊歩道【環境保全課?216-1298D216-1292】2020年(令和2年)9月号6トピックスかごしま市民のひろば ニジギンポは体長8~10cmで細長く、沿岸の浅い岩礁域に生息しており、海藻などを食べます。どこかひょうきんな顔をしていますが、下顎には鋭い2本の犬歯が生えていて、誤って噛まれてしまうとけがをする恐れがあるので注意が必要です。 錦江湾でも、雄の巣穴の前に雌が集まっている光景を見かけることがあります。雌は入れ代わり立ち代わり巣穴に卵を産んでいくので、巣穴の内壁が卵でびっしりと埋まっていることもよくあります。卵を産むと雌は巣穴を離れ、雄が卵を守ります。 当館には、アマモが生えている水槽にいます。アマモの葉に生えるコケを削り取るようにして食べる姿はまるで掃除をしているようです。ニジギンポのひょうきんな顔をぜひ見に来てください。 冠雪した山頂を、雲の間からのぞかせる富士山。縦128㎝×横237㎝の大きな紙に、威厳のあるどっしりとした山の姿が、墨の濃淡のみでダイナミックに表現されています。 作者は、江戸時代中期に現在の平之町で生まれた薩摩藩の絵師・木村探元です。探元は、狩か 野のう派と呼ばれる伝統的な絵画の流派に属し、鹿児島城本丸造営時に城内の襖ふすまやついたての絵を描くなど、優れた技量で薩摩画壇をけん引しました。 本作は、雲の陰影表現が空間に広がりを感じさせ、当時の狩野派の富士図としては異例な写実性を持つといわれています。探元は24歳から約2年間江戸に留学し、江戸幕府に仕えた御用絵師・狩か 野のう探たん信しん(守もり政まさ)から学んでいます。江戸へ向かう道中に見たであろう本物の富士山から得た感動が、50年後の本作に生かされているのかもしれません。薩摩の絵師、富士の威い容ようを描くまだ暑さの残る季節、森林浴を楽しんでみませんか 3歳からピアノを始め、高校生で始めたポップスバンドがきっかけでジャズに出会いました。ジャズ特有の即興演奏は音楽理論に基づいた解釈が不可欠です。10代後半から20代前半で必死に練習、勉強した経験は今に生きていると思います。 アメリカ留学から帰国したとき、東京に拠点を置くか迷いましたが、地方に住みながらでも最前線で活躍するアーティストの先駆者になろうと決意しました。30歳の節目に「鹿児島にいるからこそできることに挑戦したい」と考えました。ジャズが鹿児島の一つの文化の景色になるよう「鹿児島ジャズフェスティバル」を開催したり、大学のジャズバンド部を指導したりしています。コロナ禍の影響もある中、今後、若くて有能なアーティストたちが、鹿児島を拠点に活動できる土壌づくりにも取り組んでいきたいです。 音楽は時に人を癒やし、鼓舞し、幸せにします。音楽を通して市民の皆さんにそんなエネルギーを届けたいです。(インタビューの詳細は広報課フェイスブックなどでチェックを) 今月は、鹿児島を拠点に国内外で活躍し、「鹿児島ジャズフェスティバル」の実行委員長を務めるジャズピアニストの松本圭使さんにメッセージをいただきました。 郡山町の八重山は、鹿児島市で登山可能な山の中で最も高いことで知られ、8月には自然遊歩道に指定されたこともあって、にわかに注目されています。 実際に歩いてみると、山頂までの全長約2.8㎞の登山道は、勾配が緩やかで緑豊かな景色を楽しみながら登ることができ、山頂に近づくほど、低地には生えていないアカガシなどを間近に観察することができます。 途中、山腹あたりから大木の周辺にあるべき低木がとても少ないことに気付きます。実は、幼木などをシカが食べてしまっているのです。その他さまざまな要因により、将来の森を形成する樹木が減り、山林の姿すら変化しかねないという中で、もっと緑豊かな美しい自然に関心を持ってもらうためにも、遊歩道に指定したそうです。 木漏れ日の登山道を進むこと約80分、山頂に着いたと同時にパーッと視界が開け、桜島が目に飛び込んできます。その爽快感たるや最高です! そんな感動に浸りながら、私は山頂から桜島に向かい「コロナ不況に負けなーい!」と叫んだつもりで耳を澄ますと「きばりやんせ~」と山びこが返ってくるような気がしました。 健康維持や気分転換、ストレス発散などに、ぜひ八重山の遊歩道へ出掛けてみませんか。登山中はさまざまな植生を楽しめます山頂からの桜島は絶景です編集サポーター平川