ブックタイトル2017かごしま市民のひろば2月号

ページ
3/24

このページは 2017かごしま市民のひろば2月号 の電子ブックに掲載されている3ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

2017かごしま市民のひろば2月号

3 特集 かごしま市民のひろば 2017年(平成29年)2月号■温泉のまち鹿児島市 本市には、約60カ所の公衆浴場があり、そのほとんどが天然温泉です。このことを県外から訪れる方に紹介すると、「いつでも気軽に温泉に入れるとはぜいたくですね」と驚かれます。江戸時代の温泉番付「諸しょこく国温おんせん泉功こう能のう鑑かがみ」には、「薩摩桜島の湯」が掲載されるなど、昔から鹿児島の温泉は全国に知られていました。これからも本市を〝湯のまち?としてアピールしていきたいと思います。 ところで、温泉には、「湯と う治じ 」という言葉が表すように、その泉質により病気や傷に効果がありますが、大きな浴槽にゆっくりと体を沈めてほっと息をつくことで、リラックス効果も得られるようです。このほか、体を温めることで免疫力向上も期待できるなど、温泉は心身の幸福度を高める本市の宝物です。 今月の特集では、多種多様な泉質が楽しめる本市の温泉にスポットを当てました。お気に入りを見つけて、ゆっくりと心と体を温めてみませんか。■梅?「春は るつげ告草ぐさ」 各地から梅の開花の便りが届く季節となりました。まだ寒い日が続きますが、梅の花が咲き始めると、暦の上だけでなく春の訪れが近いことを実感します。梅は別名「春告草」と呼ばれており、南から順に約4カ月かけて咲き、新しい季節の到来を知らせてくれます。 先月号で、鹿児島女子高校出身の上原美幸選手と倉岡奈々選手たちとの座談会を紹介しましたが、女子高の校章でもある梅の花の話で盛り上がりました。お二人から、女子高の建学の精神である「雪に耐えて梅花麗し」(西郷隆盛が詠んだ漢詩の一節)という言葉が、苦しいときの支えになったとの話を伺いました。この句は、苦難や試練を乗り越えれば、大きな成長が待っているという例えであり、あらためて梅の花の美しさ、香かぐわしさが特別なものに感じられます。 この時期、受験生をはじめ、それぞれの目標に向かって努力している皆さんに、明るい春が訪れることを願っています。かごしま探検の会東川隆太郎さんに聞く、鹿児島の偉人と温泉 温泉をこよなく愛した西郷隆盛  鹿児島を代表する偉人の西郷隆盛は、どの偉人たちよりも鹿児島の温泉を愛していました。 特に霧島市の日当山温泉を何度も訪れていましたが、鹿児島市では、桜島にあった有村温泉を明治9(1876)年7月に訪れています。しかし、当時の有村温泉は残念ながら大正3(1914)年の桜島噴火の際、溶岩流によって埋没してしまいました。 さて、有村温泉での西郷さんの詳しい記録は残されていませんが、温泉をこよなく愛した西郷さんには、各地で温泉に関するさまざまな逸話が残されています。たとえば、西郷さんは細かいことを気にしない性格なのか、お湯に浸かるときは汚れのたまりやすい排水口の近くを好んだとか、湯気のたつ浴槽内に頭を丸めた西郷さんがつかっていたところ、お寺の住職に勘違いされたとかいったユニークなものもあります。 また、西郷さんだけでなく、大久保利通も隣の古里温泉へ嘉永元(1848)年11月、父と共に湯治に訪れた記録があります。このように、あまりイメージはありませんが、大久保利通も温泉好きだったようです。皆さんも温泉に入ったときは、薩摩の偉人たちに思いをはせてみてはいかがでしょうか。 温泉入浴の心得5カ条一.入浴前後に水分を取るべし 脱水症状にならないように、入浴の前後には1杯ずつの水分補給を。一.たっぷりかけ湯をしてから入るべし 清潔に入浴するためだけでなく、手足からかけ湯をすることで急な血圧上昇を避けることができる。一.濡れたタオルを頭にのせるべし 頭に濡らしたタオルをのせることで湯あたり防止になる。 のぼせやすい「内湯」と「夏の露天風呂」では「冷たいタオル」を、脳の血管が収縮して危険な「冬の露天風呂」では「熱いタオル」を。一.長湯せず、分割浴すべし 短い入浴と浴槽から出て休憩することを繰り返す「分割浴」で、湯冷めしにくくなる。一.疲労回復には、膝下の温冷交互浴を 膝下にお湯をかけること(3分)、水をかけること(1分)を3?5回繰り返すと、末しょう血管が広がり、乳酸などの疲労物質が排せつされやすくなる。※ 持病がある人や体調が悪いときなどは、温泉の利用には注意しましょう仕事帰りのプチぜいたく 私が鹿児島に住んでいて良かったと思うことの一つに、温泉があります。自宅に湯船はあるものの、仕事の日はシャワーだけで済ませてしまうことがほとんど。少し時間のある時や気分転換したい時、仕事帰りに温泉へ寄り道するのが楽しみです。 中でも露天風呂がお気に入りで、風を感じ、夜空を見上げながら1日を振り返ると、ちょっとぜいたくしたような感覚になります。湯上がりの定番、冷たい牛乳も格別においしく味わえます。 温泉に入った日は、心も体もリラックスでき、夜はいつもよりぐっすり眠れるような気がします。寒い日が続く今の時季は特に、あったかい温泉が恋しくなりますね。(堀川)◇ 市内の温泉施設や観光スポットを紹介◇ 観光案内所や観光交流センターなどで配布しています◇ インターネットでもご覧いただけます編集サポーターコラム市温泉ガイド「かごしま温泉めぐり」を発行しました有村温泉のあった地は今温泉地の面影はないが、付近の砂浜を掘ると温泉が湧き出てくる市民と   ともに