ブックタイトル2017かごしま市民のひろば2月号

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2017かごしま市民のひろば2月号

2017年(平成29年)2月号 かごしま市民のひろば 特集 2 鹿児島市民にとって身近な温泉。それだけに、わざわざ行かない…という人もいるのではないでしょうか。今月は、知っているようで知らない温泉について紹介します。これを機に、近所の温泉へ出掛けてみませんか。? まち全体が温泉街 鹿児島市には約270の源泉があり、県庁所在地としてはその数なんと全国一。市街地から郊外まで市内各所に数多くの銭湯があり、そのほとんどが温泉です。早朝から夜遅くまで営業している施設が多く、市民が日常的に温泉を利用する光景が見られます。まさに、まち全体が温泉街。銭湯=温泉なんて、ほかのまちではなかなか考えられないことなんですよ。? 鹿児島市の温泉の歴史 その歴史はというと、桜島には昔から温泉があったようで、江戸時代に編さんされた全国の温泉番付「諸しょこ く 国温おんせ ん 泉 功こう能のう鑑かがみ」に「薩摩桜島の湯」の記載があります。 一方、市街地側では河頭地域など一部を除くと、本格的な温泉掘削が始まったのは昭和初期で、昭和4年に下荒田に第一号の温泉が誕生しています。この成功により市内の至るところで温泉が掘削されるようになり、現在に至っているのです。? 市内だけで湯めぐりができる 桜島では鉄分を含む温泉が出ますが、錦江湾沿岸部では塩類系の温泉、内陸部では単純温泉など、鹿児島市では多彩な泉質の温泉が湧き出ています。それぞれの特徴を知ると、温泉の利用法が変わってきます。例えば、寒い時季であれば「熱の湯」とも呼ばれ、保温効果が持続し湯冷めしにくい塩化物泉。逆に、夏の暑い時季であれば「清涼の湯」とも呼ばれ、入浴後にさっぱりとした爽快感が得られる炭酸水素塩泉。小さな子どもや高齢者と一緒にということであれば「家族の湯」ともいわれ、老若男女が安心して入れる優しい泉質の単純温泉を選ぶといった、〝通?な入り方が出来るようになります。お気に入りの温泉を見つけて通うのもいいですが、ときには季節や目的に合わせて、泉質で温泉を選んでみるのも面白いですよ。? 週1回温泉通いのすすめ 温泉地に長期滞在して療養することを「湯とう治じ 」といいます。かつては、田植えなどを済ませた農家の人たちが温泉地に滞在し、病気の予防や疲労回復の目的で行いました。3週間程度行うとよいとされていますが、1週間に1回の温泉入浴を3カ月?半年間続けると、湯治と同等の効果を得ることができるとされています。 身近に温泉がある鹿児島だからこそできる週1温泉入浴、気軽にやってみてはいかがでしょうか。禁きん忌き症しょうって何? 「禁忌症」とは、温泉利用により病気などが悪化する危険性がある状態のこと。発熱時や出血時などのほか、持病のある人などは主治医に相談しましょう。 反対に、「適応症」は症状の緩和が期待できるもので、筋肉・関節の慢性的痛み・こわばり、冷え性、ストレスによる諸症状、疲労回復などがあります。 詳しくは、各温泉施設内に掲示してあるので確認してください。桜島の温泉は茶色い? 桜島の温泉の中には、茶色のお湯のものがあります。もともとは無色透明ですが、鉄分を多く含んでいるため、空気に触れると化学変化を起こし茶色になるのです。このような温泉では、よく見ると、湯口から離れるほど茶色が濃くなっています。 ちなみに、鉄分を多く含む温泉は女性特有の症状によいとされています。入浴剤で温泉ができる? 入浴剤は、温泉と同じような成分で作られており、温泉と同様の効果を得られる面もありますが、明確な違いは、その成分の濃さです。ほとんどの温泉は、入浴剤を入れたお風呂の少なくとも2倍以上の成分を含んでいます。それに、広い浴槽や露天風呂などの環境でゆったり入れるところなども、自宅では味わえない魅力ですね。温泉のことならおまかせ!天然温泉炭酸水素塩泉今日は温泉に行こう六む三さ四しさん 本市出身・在住。四つ星温泉ソムリエ、温泉入浴指導員など各種資格を保有。訪れた温泉は2000カ所以上。温泉の達人に聞きました温泉豆知識知ってる?