ブックタイトル2018鹿児島県臨床外科30巻
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2018鹿児島県臨床外科30巻
当院における胆嚢癌手術症例の検討?2??2?[入院時現症]体重32.2kg,身長145cm 傾眠傾向で胃管留置中.自立度C2,認知度Ⅳ,要介護5.[術前検査所見]WBC10,100/μ?↑,Hb11.7g/dl↓,CRP 0.49mg/dl,Alb3.5g/dl↓,K 5.3mEq/l↓.術前及び術直前に横行結腸挙上があり,胃の膨らみ不良ため(Fig.3a),大腸内視鏡を用い横行結腸の尾側移動した上,食道バルーン装着胃内視鏡で胃内ガス漏出防止し(Fig.3b),胃穿刺に成功し無事PEGを施行しえた.症例2102才 女性.[主訴]脳出血による左片麻痺,摂食機能障害[既往歴]98才時 右大腿骨頸部骨折手術[現病歴]H26年1月4日家族訪室後意識レベル低下あり,近医の往診後,依頼にて当院救急入院となった.入院時脳出血と診断されたが,保存的加療となった.入院時より経口摂取困難で経管栄養を継続し,2月6日PEG予定となった.[入院時現症]体重32.2㎏,身長145 cm,JCSⅠ-3,MMT左上下肢Ⅰ/Ⅴ,自立度B2,認知度ⅢA,要介護4.[術前検査所見]WBC3,800/μ?↓,Hb 12.4g/dl,Alb3.1g/dl↓,CRP 0.14mg/dl.術前横行結腸介在のため大腸内視鏡を用いたが,それでも透視上胃が視野に露見されないため,筋膜切開法も併用した(Fig.4a)が,胃壁固定糸が1本であったため(Fig.4b),ダイレーター穿刺時に(Fig.4c)胃壁が必要以上に開大し(Fig.4d)PEG困難となり,開腹下胃瘻造設術に変更した.術後術創部感染のため1ヶ月半入院延長となったが軽快退院した.考 察 横行結腸が介在するためにCFを用い横行結腸を尾側に引き下げる方法は,本邦では倉らが2006年に胃全摘後のPEJ症例に行ったことを報告した1).PEGに対し2008年に白藤らが2症例に対しCFを用い成功したことを最初に報告した2).本邦では大腸内視鏡を用いたPEG症例の検討の報告はない.横行結腸が介在してPEG不能の場合,CF補助法以外に筋膜切開法3),腹腔図2a.術直前は横行結腸の挙上あり食道バルーンb.胃内視鏡に食道バルーン装着し胃内ガスの漏出防止図3.a. 大腸内視鏡併用の上,筋膜切開法を追加b. スマートアンカーで1本のみ胃壁固定d. 開大し過ぎた胃壁孔C.ダイレーターで拡張腹膜越しにイルミネーションサインFig.3 症例1Fig.4 症例2