ブックタイトル2018鹿児島県臨床外科30巻
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2018鹿児島県臨床外科30巻
リンパ節転移を伴った早期粘膜内(m)胆嚢癌の1例?12??12?り,早期胆嚢癌のリンパ節転移>原発不明癌のリンパ節転移と判断した. 手術前の予定として,胆嚢摘出術(胆嚢全層切除),上腹部リンパ節は針生検までとした.また術中迅速病理診断の意味を,胆嚢腫瘍は癌なのかどうか,癌である場合の深達度は,上腹部リンパ節の病理診断,においた. 平成29年10月手術,胆嚢摘出術(胆嚢全層切除),リンパ節の針生検,術中迅速病理にも提出した(Fig.5)切除標本マクロ所見:Gf,8×8mm,乳頭型(papillarytype),pT1a(M),ly0,v0,ne0,pCM0,pEM0(Fig.6)胆嚢病理組織学的所見:Adenocarcinoma,pap+tub1(Fig.7)リンパ節病理組織学的所見:免疫染色では,AE1/AE3,CAM5.2,CK7は陽性,CK20,CDX2,CA19-9,Vimentinは陰性であった.上皮性腫瘍Metastasis ofadenocarcinoma(Fig.8) 以上の所見より,早期粘膜内(m)胆嚢癌からのリンパ節転移と診断し,平成29年10月から化学療法GEM+CDDP を開始した。 12月GEM+CDDP の2クール終了後,リンパ節は径4.5×2.0cm と縮小していた(Fig.9)早期粘膜内(m)胆嚢癌に関しての文献的考察 早期粘膜内(m)胆嚢癌に関して,文献的考察をおこなったが,ひとつの報告のみ(152例),ly3.9 %,v1.5%,ne0.5%,と報告されていたが,他の報告は(86例,27例,22例,14例,6例)全て,ly ?,v ?,ne ?,pN0,であった.まとめ リンパ節転移をきたした早期粘膜内(m)胆嚢癌の1例を経験した.文献的には全く報告はみられなかった.現在,化学療法(GEM+CDDP)を施行中であり,部分奏功がえられている.文 献1. 内村正章:長期生存例からみた胆嚢癌の術式.日臨外会誌 2003;64:535-542Fig.6 胆嚢マクロ所見×100 ×200Fig.7 胆嚢病理所見×200Fig.8 リンパ節病理所見Fig.9 造影CTFig.5b 術中写真Fig.5a 切除・標本Fig.6 胆嚢マクロ所見Fig.7 胆嚢病理所見Fig.8 リンパ節病理所見Fig.9 造影CT