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概要

2015鹿児島県臨床外科27巻

-2-Ⅰ頸部・心血管〔鹿臨外会誌27巻〕3.18ng/mlと上昇していた。HR 100回/分整、手足は湿潤し理学的に機能亢進を示唆する所見であった。頚部超音波検査では実質は不均一で著明な血流増加を認め推定重量は129.7gと腫大していた(Fig.1)。22.38 40Figure.3 Figure.3頚部写真頚と部写頚真部とCT(2015.頚部1)輪状軟輪状骨軟直?下直の下厚の厚みが37mm、みが37mm,(2015.1)最大?で44mm.で44mm。最小?気管径は9mmは9mmFigure.1 初診時の甲状腺機能と超音波検査所見(2014.8)経過患者の早期治癒の希望が強く甲状腺機能改善後に手術の方針とした。Thiamazole(MMI)20mg、Potassium Iodide(KI)50mg、Bisoprolol fumarate5mgに変更し2週後には甲状腺機能はFT3 9.8 pg/ml、FT4 0.9 ng/ml、TSH 0.01μIU/mlと改善した。甲状腺機能の早期是正が可能と思われたが、2014年10月の血液検査ではFT3 32.6 pg/ml以上、FT4 7.8 ng/ml以上、TSH 0.01μIU/ml未満と甲状腺機能は悪化した。また甲状腺腫は超音波計測上で311.1g(Fig.2)、CT volumetryで417.1mlと著明に増大していた(Fig.3)。KIの関与を疑い休薬し、MMI 20mgのみ継続投与した。その後も甲状腺機能はなかなか改善せずMMIを45mgまで増量しKI 100mgを追加投与、さらにMMIを60mgまで増量しFT4値は低下傾向となったがFT3は高値で停滞したままであった。早期手術を望んでいたにも関わらず2回の手術延期を余儀なくされた患者の精神状態は限界であった。さらにCT volumetryでは推定重量569.4mlとさらに甲状腺腫は増大しておりTRAbも高値のままであった。以上から機能亢進下ではあったが、十分なインフォームドコンセントを行った上で手術に踏み切る方針となった(Fig.4)。35 KI 50mg30 PTU600mg252015MMI 20mg手術延期30mg手術延期MMI 20mgMMI 45mg20mg60mgMMI 20mgMM0mgKI 100mgKI 100mgKI 100mg手術を決定Dexamethazone 6mg 4dayFT3FT410 TSH5 FT3 8.2Figure.2超音波検査所見の比較2ケ月間で推定重量は129.7gから311.1gと急激に増大した08/26 9/16 10/17 11/211/13Figure.4初診から?術までの経過Figure.4初診から手までの-2-