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概要

2015鹿児島県臨床外科27巻

-34-Ⅲ下部消化管〔鹿臨外会誌27巻〕3.18ないことを確認した後に、腹腔側から正中創への癒着剥離、腹壁合併切除することで病変部の受動と主要血管の処理が可能であった。腹壁合併切除部に小切開を追加して病変部を腹腔外に引き出し、直視下に挙上空腸合併切除再建を行った。症例2は腹部エコー、CTにて胃壁への浸潤を認め、合併切除を予定した。ハイモニックとエンシールにて大弯側血管を処理し胃壁全層切除を行った。胃壁欠損部はVlocにて2層の連続縫合にて閉鎖することで、左半結腸切除術を腹腔鏡下に施行可能であった。他臓器浸潤を有する進行癌では手術時間は延長し、腫瘍径も大きく体腔内に出すためにはそれなりの創延長が必要にはなるが、適応を厳密にすることで術中の出血量、術後疼痛など腹腔鏡下手術の短期成績のメリットは早期癌に対する腹腔鏡下手術と同様にあると考えられる。-34-